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UHMW(UHMW-PE)テープとは|POテープの特長・耐摩耗性とPTFEとの違い

公開日: 2024年3月28日 / 更新日: 2026年7月31日 / 株式会社サンワ

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太さの異なる青いPOテープのロール3本

こんにちは!株式会社サンワ代表取締役の山本です。

2023年中盤くらいからですが、超高分子量ポリエチレン(UHMW)であるPOテープのお問い合わせが増えてきております。
他社様で廃盤となったり納期が不安定であったりとすることが多いようです。
POテープはUHMWを基材とした滑りが良いテープです。製造機械の摺動部やガイドレール、機材搬送時に滑り材として床に敷いて使用されたりもします。

UHMWについて

幅の違う青いPOテープのロール3本

POテープの表面を拡大したもの

UHMWとはUltra High Molecular Weight Poly Ethyleneの略称でありUHMWやUHMW-PEなどと呼称されます。
日本語で見るとなんとなくわかります。先に述べた超高分子量ポリエチレンですね。
めっちゃぎゅってしたら強いプラスチックできた!!みたいな感覚でいいと思います(笑)
そうするとなんとなく摩耗に強いことも、プラスチックなのでアルコールなどの薬品耐性があることも納得できそうです。

逆に高温だと変形しそうだなとか、ポリ袋のように伸びそうだなということも想像できます。
まさにプラスチックという感じですね。

その名のとおりポリエチレンであるためポリ袋などと大きくは変わりません。
要はポリエチレンの特性を極限まで高めたものがUHMWとなっていると言えそうです。

本ページでは、このUHMWという材料の特性と、産業分野ごとの活用例を当社の視点で整理してご紹介します。
さらに詳細な物性や使い方の相談などは当社のお問い合わせからご連絡いただくか、お気軽にお電話ください。
電話番号:075-621-5301
お問い合わせはページ下部のリンクからもどうぞ。

PTFEとの違い

グレーのSKテープのロール

SKテープの表面を拡大したもの

PTFEとの違いは離型性と耐熱温度にあります。

離型性

離型性とは、AとBが引っ付いている状態から、Bが離れる際にどれくらいすぐ離れるかという指標になります。
乾燥したものであればUHMWもPTFEも大差はありません。
しかし、水分を含んでいるものの場合や粘着剤などが付着している場合に関しては、
PTFEのほうが離型性が良いと言えます。

ただし、乾燥したものの滑りの性能はUHMWのほうが良いです。
なので、ガイドレールや摺動部にはPOテープのほうが向いていますよ!とご案内させていただくことが多いです。

耐熱温度

UHMWの耐熱温度は100℃程度ですがPTFEは260℃と2倍以上の耐熱温度になります。
当社のPOテープ(UHMW基材)の耐熱温度は107℃です。
弊社で販売しているSKテープは粘着剤がアクリルのため耐熱温度は176℃となっておりますが、
SDテープのようなシリコン粘着のテープであれば260℃までしっかりと耐熱します。

摩擦特性・耐薬品性・コストの比較

材料としてのUHMWとPTFEの一般的な比較を整理すると、次のようになります。

UHMWとPTFEの特性比較。項目ごとの違い。
項目 UHMW PTFE
動摩擦(動き続けているものの滑り) 非常に低い(摺動に優れる) 低い
静摩擦(動き出す際の抵抗) やや高い 極めて低い(動き出しがスムーズ)
離型性 乾燥物には良好 水分・粘着物が付着する場合も良好
耐薬品性 多くの酸・アルカリに耐性(一部の有機溶剤には注意) ほぼすべての薬品・溶剤に耐性
耐熱温度 100℃程度 260℃
コスト 比較的安価 高価

動き続ける部品の摺動・耐摩耗が主目的ならUHMW、離型性・高温・強い薬品環境が主目的ならPTFEという使い分けが基本です。
当社の製品でいえば、前者にはPOテープ、後者にはPTFE基材のSKテープやSDテープをご案内しています。

UHMWの特性

耐摩耗性

UHMWの最大の特長は耐摩耗性です。分子量が非常に高いため、摩擦による材料の消耗が少なく、摺動部品や搬送設備の長寿命化に貢献します。連続して擦れるガイドレールや機械の摺動部の保護に使われます。使用条件に対して適するかは、荷重・速度・温度・接触物を確認したうえで判断します。
コンベアのガイドレールやスライドパッド、シュートなど摩耗が問題になる箇所に使用することで、部品交換やメンテナンスの頻度を減らし、設備の稼働率向上とコスト削減につながります。

耐衝撃性

UHMWは衝撃を吸収・分散する能力に優れ、強い衝撃を受けても割れにくい材料です。トラックや鉄道の荷台ライナー、鉱石を受けるシュートやホッパーのライニング材など、繰り返し衝撃がかかる箇所で設備の保護材として使われています。耐摩耗性と組み合わさることで、過酷な環境でも長期間性能を維持できます。

耐薬品性

UHMWは多くの酸・アルカリに対して高い耐性を持ち、化学薬品に長時間さらされても変質しにくい材料です(耐薬品性の絶対値ではPTFEに劣り、一部の有機溶剤には注意が必要です)。
また非吸水性で液体が内部に浸透しにくいため、洗浄剤や消毒剤を頻繁に使う現場でも劣化しにくく、清掃・消毒が容易です。当社のPOテープも耐薬品性があるため、容易に消毒や清掃を行えます。

摺動特性(低摩擦・自己潤滑性)

UHMWは摩擦係数が非常に低く、自己潤滑性を持つため、潤滑剤なしでもスムーズに動作します。摩擦によるエネルギー損失を抑えて機械の効率を高めるほか、金属部品同士の接触に比べて動作音を低減できる点もメリットです。あわせて非粘着性もあり、粘着質のものが表面に付着しにくい特性を持ちます。

なぜUHMWが選ばれるのか

上記の特性をまとめると、UHMWが多くの産業で選ばれる理由は次の4点に集約できます。

  • 耐久性・長寿命: 摩耗・衝撃に強く、部品の交換頻度とダウンタイムを減らせる
  • 低摩擦: 動作がスムーズになり、エネルギー効率と生産効率が向上する
  • 化学的安定性: 洗浄・消毒を含む化学環境でも性能を維持できる
  • コスト: PTFEなど他の高機能樹脂に比べて比較的安価で、加工もしやすい

当社はこのUHMWを、機械を分解せずに貼るだけで使える粘着テープ(POテープ)の形でご提供しています。

UHMWの歴史

ポリエチレン自体は1930年代に発見され、その後の研究により分子量を極めて大きくしたUHMWが1950年代に開発されました。標準的なポリエチレンより高い機械的強度と耐摩耗性を持つことがわかり、当初は機械の摺動部品やコンベアのライニング材など、耐摩耗性が求められる用途で使われ始めました。

1960〜1970年代には加工技術の進歩により、シート・ロッド・チューブ・テープなどさまざまな形状の製品が登場し、食品産業や医療分野へと用途が広がりました。1980〜1990年代には世界的に普及が進み、自動車の摺動部品やスキー・スケートなどスポーツ分野でも一般的な材料となりました。

現在では、金属や従来のプラスチックでは対応しきれない過酷な環境(鉱業・化学工業・高速で動く機械の摺動部など)で広く採用され、多くの産業に欠かせない材料となっています。

産業分野別の活用例

以下は、材料としてのUHMWが各産業でどのように使われているかの一般的な解説です。当社が取り扱うのはUHMWを基材とした粘着テープ製品(POテープ)ですので、個別の用途への適合可否についてはお問い合わせにてご確認ください。

食品業界・食品加工

UHMWは食品業界と特に相性の良い材料です。

  • 非粘着性・低摩擦性: チョコレート・生地・砂糖など粘着性の高い食品がくっつきにくく、搬送・包装・カッティングがスムーズに進む
  • 耐摩耗性: コンベアベルトのガイドやスライダーが摩耗しにくく、メンテナンス頻度を削減できる
  • 耐薬品性・非吸水性: 洗浄剤・消毒剤による頻繁な清掃に耐え、液体が染み込みにくいため衛生的な環境を維持しやすい

食品接触用途の規格に適合するUHMWグレードが一般に流通しており、当社のPOテープも食品衛生法対応品(食品,添加物等の規格基準 昭和34年厚生省告示第370号)です。

医療・医薬品製造

医薬品・医療材料の製造設備の分野では、UHMWの非粘着性が錠剤ラインの摺動材や粉体搬送装置での付着・詰まり防止に、耐薬品性・非吸水性がクリーンルームでの清掃・消毒のしやすさに役立ちます。

当社が取り扱うのは工業用の粘着テープ製品であり、医療機器そのものや体内で使用される部材ではありません。設備用途でのご使用可否も条件によって変わりますので、個別にお問い合わせください。

物流・搬送システム

コンベアベルトのスライダー材・ライニング材、ローラーやガイド材、パレットや仕分けトレイの表面材など、物流の現場でUHMWは広く使われています。低摩擦性により荷物が引っかからずスムーズに流れ、摩擦によるエネルギー損失も減らせるため、搬送効率の向上と部品の長寿命化・コスト削減につながります。

自動車

自動車では、スライドレールやドアガイドなどの可動部品にUHMWが使われ、滑らかで静かな動作と部品の長寿命化に貢献しています。振動・騒音を抑える防音防振材、衝撃を吸収する保護部材としての用途もあり、軽量な材料であることから車両の軽量化にも寄与します。

農業

耕運機や播種機など農業機械の摺動部分、穀物・肥料搬送のライナー材、収穫装置・選別機の保護材、温室のスライドドアや灌漑システムの部材など、土壌や砂利との接触で摩耗しやすい農業の現場でもUHMWは活躍しています。

鉱業・建設

鉱石や砂利など硬い材料を大量に扱う鉱業・建設業では、コンベアシステムのライナー材、シュート・ホッパーの耐衝撃ライニング、スクレーパーブレード、ダンプトラックの荷台ライナーなどにUHMWが使われています。建設分野では、コンクリートが付着しにくい特性を活かした型枠への応用例もあります。

海洋産業

UHMWは海水や塩分による劣化が少なく、船舶の接岸時の衝撃を受け止める防舷材、漁網・漁具、桟橋や船着場の保護ライナー、海洋探査機器の部品など、過酷な海洋環境での用途があります。

スポーツ施設・スポーツ用品

低摩擦性と耐衝撃性を活かして、アイスリンクのボードやレール、スキー・スノーボードの滑走面、カヌー・カヤックのキールガード、人工芝の基盤材、体育館設備の保護材などに使われています。低温環境でも性能低下が少ないことも、この分野で選ばれる理由です。

特殊用途

軽量・高強度・耐摩耗という特性から、輸送機器のライナーや摺動材、ケーブルガイドなどにもUHMWが使われています。こうした特殊な条件での使用可否は現場ごとに異なりますので、必ず事前にご相談ください。

まとめ

UHMWは、耐摩耗性・耐衝撃性・耐薬品性・摺動特性を兼ね備えた材料であり、食品・物流・自動車・農業・鉱業・海洋・スポーツなど幅広い分野で使われています。動き続ける部品の摺動・耐摩耗にはUHMW、離型性や高温・強薬品環境にはPTFEという使い分けが基本です。

当社ではUHMW基材のPOテープのほか、PTFE基材のSKテープ・SDテープを取り扱っています。用途から製品を絞り込みたい場合は用途から探すもご利用ください。用途に合うテープの選定や詳細な物性のご相談は、お問い合わせまたはお電話(075-621-5301)でお気軽にどうぞ。

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